ジョブチャレンジU-15 総括

11月13日(月)から17日(金)までの5日間、UCSに4人のインターンがやってきました。彼らの活動の様子や、彼らだけでなく私たちも学んだことなど書いてみました。

 

2017年5月3日の愛媛新聞を読んでいて目に飛び込んできたフレーズ、「地域の子どもは地域で育てる」に共感し、思い切って県教育委員会に電話をかけました。それがもともとの始まりだったジョブチャレンジU-15。UCSとしての初めてのインターンを受け入れたわけですが、大いに実りある1週間であったと同時に、次への課題も見えてきました。

今回の事業にあたってUCSが目指したことは以下の通りです。

1.地元で働く楽しさと意義を知る。

2.起業の楽しさを知る。

3.グローバル社会を感じる。

4.自分の仕事に責任を持つことと、人と協力することの楽しさと難しさを知る。

5.次に繋がることを考える。

 

それぞれの項目について振り返ってみたいと思います。

 

1.地元で働く楽しさと意義を知る。

初日のミーティングで話したことの一つに、UCSは地域の役に立つ学校を目指しているという理念があります。英会話スクールと地域というのは、すぐ結びつくものはないけれども少なくとも英語を使ってできることの一つに外国人に優しい街作りには協力できます。そこで、地元の飲食店のメニューを英訳するという仕事をメインにしてもらうことにしました。商店街の「遊楽」さんに、全員で名刺を持って営業に行き、仕上がった時にも4人全員で納品し、実際に喜んでいただける姿を見たので、地元に貢献したという気持ちは強く持ってくれたと思います。詳しい様子はフェイスブックをご覧ください。

また、保育園でのレッスンにも参加して子供たちに英語を教える経験もしました。子供たちも喜んでいましたし、インターンたちもとても楽しそうに頑張ってくれました。

毎日つけてもらった業務日誌の最後には「もっと宇和島の活性化のために何ができるか考えていきます。」という言葉もありました。

 

2.起業の楽しさを知る。

これに関しては反省すべき部分で、一週間という限られた時間、しかも通常の業務をこなしながらでしたのでなかなかうまく伝えきれなかったと思います。ただ今回ご協力いただいた遊楽さんや、今回はお手伝い出来なかったですが快くご協力を約束いただいた米粉パンのリズさんなど、一生懸命お仕事をされている姿を間接的に見ることで何か感じてくれていたら、と期待しています。

もし来年もこのような機会があるとすれば、宇和島で起業して頑張っている人たちとの繋がりをテーマに何かできたらいいなと思っています。

 

3.グローバル社会を感じる。

ここだけは最大限にUCSの強みを発揮できたと言えます。ま、それが生業なんですが・・・。

UCSの中では出来るかぎり英語でコミュニケーションを図ろうとしました。まだ中学2年生ですので難しいことは言えませんが、出来る限り努力すること、またキミ―先生が言っていることが理解できなければ適当な返事ではなく聞き直すことを徹底してもらいました。

また、カルチャーイベントでお世話になったSteveさんとMaureenさんにもご協力いただいて英語で対談する時間を作っていただきました。

今のグローバル社会では英語でコミュニケーションを取らなければならないこともそんなに珍しいことではなくなるでしょう。言いたいことがなかなかうまく言えないもどかしさや、何としてでも話さなければいけない状況も感じてもらったと思います。実際の仕事ではもちろんもっとシビアですが、黙っていては仕事にならないことを学んでくれていたら嬉しいです。

 

4.自分の仕事に責任を持つことと、人と協力することの楽しさと難しさを知る。

今回4人のインターンにはジョブチャレンジ課を作り、課長以下、営業・企画・編集の主任を前もって決めてもらいました。

おそらく最初彼らはそれぞれの役割にピンときてなかったと思いますが、日に日に自分の役割に気が付いたようで、4日目あたりから誰がどんな仕事をするべきかというのが分かってきたように思います。

初日にメニューを英訳するという仕事を与えたときに、はたして段取りや完成形の指示までするべきか悩みましたが、ここは彼ら自身で考えてもらおうと思い完全に任せました。3日目までは余裕で仕上がりそうだと業務日誌にはありましたが、4日目には案の定焦りが見られ始め、残業の結果、何とか最終日ぎりぎりに間に合いました。

先日4人がお礼のあいさつに立ち寄ってくれましたが、その時に、仕事はまず完成形をクリアにイメージして、それからさかのぼって綿密な計画をして段取りを決めることが大事です、と話したのですが、今後学校でのいろいろな活動に応用してくれたらいいなと思います。一人で抱え込むのではなく協力し合い考えを出し合うことで作業効率は上がるということを学んでくれたと信じています。

 

5.次に繋がることを考える。

初日のミーティングで、今回のジョブチャレンジを一回きりにするつもりはなく、出来ればUCSとインターンの共同プロジェクト(ちょっとカッコつけすぎですが・・・)にしたいと思っています、ということも話しました。よってこの5日間の中で、次のインターンたちに繋がることも考えてほしいと伝えていました。

最後のミーティングでは、次にメニューを英訳したらいいと思うお店や、UCS内のデコレーションの提案などもあり、参考にしたいと思う意見を出してくれましたが、もう少し時間をとってじっくりと彼らの意見を聞くことができたらよかったなあと思います。遊楽での打ち上げを!という意見もありましたが、それは彼らが20歳になるまで待ちたいと思います。

ただ一つ思うことは、今回このような機会をもってそれまで全く接点のなかった彼らとUCSだけでなく南予では80社近くの事業者が繋がったわけです。そしておそらくこのジョブチャレンジU-15の締めとして、前述のように先日お礼として立ち寄ってくれたのだと思いますが、これで彼らとの繋がりは終わってしまうのだろうか、ということです。

来年にはまた新しい学生たちがそれぞれの企業へ職業体験に行き、同じような5日間を過ごし、同じようなお礼の手紙を書いて終わる。何かもう少し脈々と繋がることが出来ないだろうか?もっと市民と学校が近くなるようなことにつながらないだろうか?などと思いを馳せています。では何か名案が?と問われると困るのですが、少なくとも今回の彼らにはまたいつでも立ち寄ってくれて、UCSインターン一期生としてご意見番になってくれることを期待しています。

 

最後に

5日間という短期間にも関わらず、UCSに多大なインパクトを与えてくれたインターンたち。確かに受け入れに当たって、通常業務以外の仕事も増え営業時間も変更して対応するなど大変な部分もありましたが、それ以上にRewarding(やりがいのある)な1週間でした。インターンに教えていく過程で自分の仕事を見つめ直すこともでき、私たちが学ぶことも多々ありました。

ただ、受け入れの前も、インターンシップの終わった今も、果たしてこれが学校側が望んでいることなのだろうかという疑問が残っています。

自ら手を挙げて受け入れたはいいけど、さてどうしようか?と考え、なんとか無い知恵を絞りだして考えた5日間でしたが、もう少し学校側が望んでいるもの、学生たちに学んでほしいことなど詳しくお話を聞いておけばよかったと反省しています。もしかしたら先生方は企業側にはご迷惑なのでは?くらいに思っていらっしゃるのかもしれませんが、企業側としても新鮮な意見を聞くこともできますし、指導することで自分の仕事をより知ることができるメリットがあります。何よりも若者と一緒に過ごす時間は楽しいものです。

UCSとしてはもしまた機会をいただけるなら次はもっと先生方のご意見などもっとお聞きして、より実りのあるインターンシップになるよう努力したいと思っています。

最後にご協力いただいた「遊楽」さん、石丸保育園の皆さま、Steve & Maureenさんはもちろんのこと、UCSの生徒のみなさま、ありがとうございました。レッスン見学を快く承諾していただいただけでなく、優しくお声がけしてくださいました。私たちは皆さまのような生徒に来ていただいて幸せです!

 

 

余談ですが、宇和島にはプライドを持って仕事をされているカッコいい大人がたくさんいますので、私もインターンシップで修業したいくらいです・・・。

 

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